○ 忘れられない出来事・その1 ○

清水さんとブリ

皆様御機嫌麗しゅう、船頭でございます。
「船頭の忘れられない出来事」第一話です。

まずは画像を御覧下さい。


これは私・キャプテンDTがアジ船頭だった頃に釣ったブリで、15.6kgもありました。
・・・と単なる大物自慢で終わりそうですが(汗)
こいつを釣るまでの経緯が笑っちゃうんですよ。


その日は2名様を乗せ出港、そのうちの1人がタイトルの清水さんです。
航程15分の江ノ島沖に到着、アジの反応を確認して錨を打ち、釣り開始です。
程なくアジがポツポツ釣れ出し船頭は一安心、朝食を摂り寒いので操舵席でボーッとしてました。

ハモノ師の清水さんは、いつものように艫から長い竿を出し泳がせを開始。
まあそう簡単には当たらないので、置き竿で放っておくだけなんですけどね。
そして相変わらず操舵室でボーッとしている船頭に、清水さんが言いました。

清水(以下S)「お前もハモノ道具出せよ」
船頭(以下C)「やだよ、寒いじゃん」
S「いいからやれ!」
C「じゃあ竿をセットしてくれたらやる」
S「しょうがねえなあ・・・」

と、本当に竿とリールをセットされちゃったので、船頭は嫌々ながら仕掛けを結び、面倒くさいので大きなサバを付けて放り込み、再度操舵席に戻りました。(どうせ何も食わねえよ・・・)

ところが、しばらくすると船頭の竿にアタリが(汗)

S「おい、食ったぞ!」
C「あーホントだ、そっち見てあげるから清水さんやんなよ」
S「お前の竿だからお前がやれ!」

何だよ面倒くせえなあ・・・どうせサメだろう・・・・とやりとり開始。
あれ?何だコレ、強いじゃん、サメじゃねえぞ・・・ワラサでも食っちゃったかなー・・・

C「清水さーん、ワラサみたいだから交代しようよ」
S「いいからお前がやれ!」←既に機嫌が悪い(笑)

魚と格闘すること10分位でしょうか、あまりの引きの強さに船頭はやんなっちゃったので、スタンディングファイトをやめ、竿をロッドキーパーに戻してゴリ巻きをしようと目論みました。

S「ダメだ、手で持ってやれ!大事にいけ!!」・・・ってどっちが船頭だっての(汗)

そして上がってきたのは大きなブリ、あまりのデカさに最初はヒラマサかと思ったほどでした。
相模湾にもこんなデカい奴が回って来るんだねー。

C「帰りに持っていきなよ」
S「自分で釣ったんじゃないからいらねえよ」・・・全く強情なオヤジだなあ(笑)

帰港後、解体して御土産に、と思っていたのですが、よほど悔しかったと見えて(笑)清水さんはさっさと帰ってしまいました。

で、ここからがオチなんですね(笑)

数年後、船頭はサカナ船頭からイカ船頭になっていました。
なんてたって餌の用意がいらないんだから、こんな良い事はありません(笑)

その日の釣り物はヤリイカ、エボシ沖で乗り好調だった記憶があります。
清水さんはミヨシに陣取り、餌のヤリイカも充分確保できたので、いつものように泳がせを開始。
程なく泳がせの竿に当たったようで、清水さんはやり取りを始めました。

ところがいつまで待っても魚が上がってきません。
船頭はタイかメダイだろうと思っていたんですが、どうやらもっとデカくて強い魚みたいです。

いつもは強引な清水さんが慎重に巻いているので、何だーイシナギでも食っちゃったのかなー・・・でも青物みたいだからなー、まさかブリ?なんて思いつつ、船頭はリモコン片手にミヨシまで様子を伺いに。

なんと、上がってきたのは特大のブリでした。
一発で網入れを決め、魚を持ち上げようとした船頭ですが・・・・

情けないことに網が破れてしまい、魚は海に落ちて・・・(汗)
しかし運良く針は外れず、まだ大丈夫でした(笑)
うわーんカッコ悪いよー(泣)と泣きながらも船頭はすかさずギャフを打ち込み、魚を一気に引き抜いたんですが・・・

今度はギャフが竿から抜けてしまい、魚は再度海にどっぽーん(大汗)
うひょー最高にカッコ悪いな(泣)さすがにもうダメだろー、こりゃ殺されるなー(汗)

ところが針は外れておらず(笑)ハリスも切れていませんでした。
ギャフをエラに打ち込んだので海面は血だらけ、活け締め状態で魚は死んじゃったみたいです。
最後は着岸時に使うフックで動かなくなった魚を引き上げました。
さすがにこの時はほっとしましたね、「てめえワザとやってんだろ!」と言わんばかりでしたから(爆)

そんな訳で何年越しか忘れちゃったけど、雪辱のブリは17kgもありました。



いつもはあまり笑わない清水さんですが、この時ばかりはとても嬉しそうで、
船頭の忘れられない一コマとなっています。



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